楽花園、李天禄、亦宛然と続く台湾布袋戯の100年

7月のほぼ一か月、早稲田大学で台湾布袋戯の展示、講演、公演など、盛りだくさんのイベントが開催されます。布袋戯とは台湾などで古くから行われている伝統人形劇です。

 演劇博物館では、1934年に台湾校友会から寄贈された貴重な布袋戯舞台(楽花園戯台)や人形、楽器の展示を中心とした台湾布袋戯展が開催されます。同時にワセダギャラリーでは台湾の李天禄布袋戯文物館の収蔵品が展示されます。

 李天禄は布袋戯名人にとどまらず、映画俳優としても有名で侯孝賢監督の映画に何度も出演しています。彼の半生を描いた『戯夢人生』(侯孝賢監督)は、1993年の第46回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しました。演劇博物館で展示される楽花園戯台は、李天禄が所属していた劇団「楽花園」のものです。

 李天禄は座長の娘と結婚し、楽花園を引き継ぎます。その後、李天禄は楽花園を解散し、あらたに亦宛然を立ち上げます。1931年ことでした。演劇博物館の楽花園戯台は李天禄の楽花園解散によって校友の手に渡ることになったのかもしれません。

 小野記念講堂では、亦宛然掌中劇団の布袋戯公演が行われます。現在劇団の公演を中心的に担っているのは李天禄の3人の曾孫たちです。2024年にも来日し、名古屋、飯田、東京(早稲田)で公演を行いました。2024年来日公演には密着した取材、撮影が行われ、ドキュメンタリー映画『戯夢継承』が作られました。今回は『戯夢継承』の東京初上映も予定されています。

 楽花園、李天禄、亦宛然と続く台湾布袋戯の100年の歴史を味わうひと時となれば幸いです。

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